お子さんをスマホ依存にさせないために、スマホを渡す前に家族で使用ルールを決めましょう。
スマホ依存の仕組みやその対処方法について書かれた、アンデシュ・ハンセン著「スマホ脳」を参考に、以下を提案します。
- スマホが使えるのは寝る1時間前まで
- 総利用時間を制限する
- 勉強中はスマホを別の部屋へ置く
- プッシュ通知をすべてオフにする
- SNSを許可するなら時間制限ありで
その他もっと大前提のルール、
- 歩きスマホをしない
- アプリは親が許可したもののみ
- アプリ課金しない
は、しっかりと理由を説明した上でトーンモバイルのオプションサービス「トーンファミリー」からぽちっと設定してしまってもよいかと思います。
それでは、細かく見ていきましょう。
夜スマホが使えるのは寝る1時間前まで
充実した睡眠を確保するために、スマホ使用は(少なくとも)眠る1時間前までとします。
原理原則として、脳は睡眠でしか疲れを取り除くことができません。
脳の疲れが蓄積すると健康や学習にも悪影響を及ぼします。
- スマホから発せられるブルーライト→眠気を阻害
- インターネットの情報→脳を興奮させ眠りを浅くしてしまう
実際に娘が通う中学校の先生から「友達同士のLINEが夜遅くまで続き、就寝時間が遅い生徒が増えている」というお話がありました。
確かにお友達同士だと、なかなか終わりを切り出せないのもあるかも…。
物理的に設定してしまえば「親に制限されている」という理由で回避できます。
日本人の中学生・高校生を対象にした横断研究では、就寝時刻が遅い者ほど、メンタルヘルスの所見を有する割合が多いことが示されている 。さらに、思春期の睡眠に関する研究では、一定しない睡眠-覚醒リズムおよび就寝時刻や起床時刻が遅いことが、学業成績の低さと関係し
中高生を中心とした子供の生活習慣づくりの現状と課題について 文部科学省
ていることが示されている 。
日本の中学生および高校生を対象にした横断研究では、就床後に携帯電話を会話やメールのために使用する頻度が多い者ほど、睡眠の問題を抱えている割合が高いことが示されている 。就寝直前の携帯電話の使用が中学生、高校生の夜更かしを促進し、睡眠に悪い影響を及ぼしている
中高生を中心とした子供の生活習慣づくりの現状と課題について 文部科学省
可能性がある。
必要とされる睡眠時間は以下のとおりです。
学童前期(3~5歳) | 11~13時間 |
学童期(6~12歳) | 10~11時間 |
ティーンエイジャー(11~17歳) | 8.5~9.25時間 |
成人 | 7~9時間 |
まずは、お子さんの年齢に見合った睡眠時間を確保。
それからスマホを使う時間を検討、設定することをおすすめします。
トーンモバイルオリジナル機種「e21 rev2」や「e22」なら、特定の時間での端末ロックができます。
- 有料オプション「トーンファミリー」加入後、子端末を「Teen」に設定
- ロック=使えない時間帯を設定
- 曜日を設定
睡眠時間を確保したら、日中の使用時間を考えていきましょう。
総利用時間を制限する
1日あたりのスマホ利用可能時間をできれば「2時間以内」に設定します。
「スマホ脳」では1日2時間を超えるスクリーンタイムはうつのリスクを高めるとされています。(ここでの「スクリーンタイム」とはスマホ利用時間のこと)
▼『令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書』(総務省)から、平均スマホ利用時間を見てみると…
年齢 | 平日 | 休日 |
---|---|---|
全年代(10~60代平均) | 176.8分 | 168.4分 |
10代 | 191.5分 | 224.2分 |
20代 | 275.0分 | 255.4分 |
30代 | 188.2分 | 188.6分 |
40代 | 176.8分 | 160.2分 |
全年代通して2時間超えてる!
特に利用時間が長い10代と20代の内訳を見てみると、
- 10代は「動画を投稿・見る」に
- 20代は「動画を投稿・見る」と「SNSを見る・書く」に
平均して100分ほど使っているようです。
なので、「動画視聴」や関連する「ゲーム」に焦点を絞って利用制限を設けてもよさそうですね。
トーンモバイルでは、各アプリごとの利用制限ができます。(※iPhoneでは一部アプリのみ)
・「設定(時間帯)」では、利用できる時間帯を設定できます。
・「設定(合計時間)」では、1日の合計利用時間を設定できます。
勉強中はスマホを別の部屋へ置く
集中するために、勉強中はスマホを別の部屋へ置きましょう。
スマホを使うのは「宿題や勉強が終わってから」としてもいいかも。
急激なデジタル化が進む文化に反して、私たちの脳は狩猟時代の生活に最適化されたままです。
生き残るために常に周囲に気を配る必要があったため、気が散りやすい性質があります。
そのため、電源を切っている状態でもスマホが近くにあるだけで記憶力、集中力が低下するという実験結果もあるほど。
- 「重要なニュースがアップされるかもしれない」
- 「次のタップで役に立つ情報が手に入るかもしれない」
などと予想(=期待)することによって、私たちはついついスマホを手にしてしまうんだそう。
プッシュ通知をすべてオフにする
前述と同じ理由で、新にアプリを追加するときは「プッシュ通知」を全てオフにしましょう。
何かをしていても「ピコーン」と通知が入れば、ついスマホを手に取ってしまいませんか?
今すぐ見る必要があるものではないのがほとんどのはず。
親御さんの中にも「通知をチェックしただけなのに、気が付いたら数時間スマホを触っていた…」という経験があるのではないでしょうか。
情報は決まった時間にこちらからチェックしにいく、という姿勢を今から身につけさせましょう。
SNSを許可するなら時間制限ありで
うつ状態になる人の多くは SNSに長時間触れている、という実験結果があります。
次から次へと目に入る「キラキラした他者」と比較して「自分なんて…」という発想になってしまうんですね。
不特定多数の人と繋がってしまう SNSは、個人的には小学生・中学生にはまだ早いとも感じます。(SNSの多くは子どもたちを保護する目的から、利用を12歳以上からとしています。)
- 本名や学校名などの個人情報を書かない
- 顔や、生活圏の様子が映り込んだ写真を掲載しない
- 人を誹謗中傷するようなコメントやメッセージを送らない
- アカウントのパスワードを誰かに教えない
- 自分の連絡先を知らない人に電話番号などを教えない
上記の内容がしっかり守れることを約束し、許可するのであれば時間制限ありにしましょう。
アカウントは非公開に。アイコンも拾い画を使わないように。
トーンモバイルには、SNSでだまされて裸の写真を送らされ被害を受ける「自画撮り被害」を予防できる「トーンカメラ」が搭載されています。
以上、スマホをお子さんに渡す前に「スマホ脳」を防ぐ家族ルールを決めよう…でした。